ジムが続く人の割合は?「1年で4%」の出どころと数字の読み方

ジムが続く人の割合はどれくらいか。気になって検索すると、「1年後に残るのは4%」という数字によく出会います。この記事では、その4%の出どころを実際にたどりました。結論を先に言うと、よく見る4%は一次資料をたどれない数字でした。一方、出典を確認できた調査には、1年後も44%が続いているという結果があります。割合は「何をもって続いているとするか」の定義で大きく変わり、ひとつの正解はありません。だから、どこかで見た割合は、あなたを責める材料にはなりません。この記事では、出典を確認できた数字だけを並べて、読み方を整理します。
結論:続く人の割合に「ひとつの正解」はない(定義で変わる)
結論から書きます。「ジムが続く人の割合」に、ひとつの正解の数字はありません。よく見る「1年で4%」は、出どころをたどれない数字でした(次の見出しでくわしく説明します)。一方、出典を確認できた調査のあいだでも、数字には大きな幅があります。理由は測り方の違いです。「週に何回通ったか」という行動で測るか、「本人が通っているつもりか」という認識で測るかで、結果は変わります。
たとえば週1回の人は、行動基準の厳しい調査では「続いていない」側に数えられることがあります。でも本人には、通い続けている実感があるはずです。どちらの数字も間違いではありません。測っているものが違うだけです。
ですから、どこかで見た割合と自分を比べて落ち込む必要はありません。まず「その数字は何を測ったのか」を見る。この記事では、それを順番に確かめていきます。
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よく見る「1年で4%」は、一次資料をたどれなかった
検索上位の解説記事の多くは、「ジムが1年続く人は4%」と紹介しています。この記事を書くにあたり、トレーミー編集部で上位の記事を読み比べました。その範囲では、この4%に調査名や一次資料を示している記事は見つかりませんでした。「アメリカの調査では」と紹介されることが多いものの、元の調査名・実施年・対象者はどの記事にも書かれていませんでした。
出どころを確認できない数字は、正しいとも誤りとも言えません。少なくとも、「100人中96人がやめる」と断言できる根拠にはなりません。もし「自分は4%に入れなかった」と感じていたなら、その前提から見直してよい、ということです。
出典を確認できた数字①:半年で4割以上が退会という研究
出典つきの数字を紹介します。日本公衆衛生雑誌(2021年)の研究は、フィットネスクラブの新規入会者2,065人を平均10.1か月追跡しました。その結果、退会率は1,000人・月あたり24.6人でした。毎月およそ2.5%がやめる計算です。同じ論文は、新規入会者の4割以上が半年以内に退会するという報告にも触れています。
この数字が示すのは、「やめる人のほうが例外ではない」という現実です。株式会社HYVの調査(2024年・女性193人)でも、86%が「ジムが続かなかった経験がある」と答えています。続かないことは、多数派の経験です。理由の分解と立て直し方は、別の記事でまとめています。
出典を確認できた数字②:「通っている自覚」で測ると1年で44%
2026年に公表されたインターネット調査(コーチム編集部・有効回答196人)は、測り方を変えています。「契約が続いているか」ではなく、「本人が通っていると認識しているか」を尋ねました。その結果、1年後の継続率は44.0%、2年後は26.7%でした。ジム運営者向けの解説で通説とされる1〜2割より、ずっと高い数字です。
この調査には限界もあります。回答数は196人と小さく、ネット上の自記式アンケートです。それでも、「定義しだいで、通説の数倍の人が続いている側に入る」ことを示す材料にはなります。なお、契約だけ残して足が止まっている、いわゆる幽霊会員はこの44%に含まれません。
「続いている」の線引きは、調査ごとに違います。であれば、あなたが自分への線引きを厳しくしすぎる理由もありません。月に数回でも通えているなら、それは「続いている」側です。
そもそも運動が続いている人は、社会全体でも少数派
視野を広げます。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(令和5年)では、運動習慣のある人は男性36.2%・女性28.6%でした。この調査の「運動習慣のある者」は、1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上続けている人を指します。
年代別では、女性の20歳代がもっとも低く、14.5%でした。およそ7人に1人です。ジムに限らず、運動が続いている状態のほうが、社会全体では少数派だと分かります。
この数字は、開き直るための材料ではありません。「続かないのは自分だけ」という思い込みを外すための材料です。少数派に入るために大きく始める必要はなく、頻度は少なく始めて構いません。
タイプ別・数字と比べて揺れやすいポイント(診断のタイプ分類から考える)
トレーミーの運動タイプ診断は、運動との付き合い方を8タイプに分けています。「割合」や「ほかの人」と比べたときの揺れ方も、タイプで違うはずです。以下は、診断のタイプ分類をもとに、統計の数字と比べる場面での揺れ方をトレーミー編集部が考えた仮説です。自分に近いものだけ、参考にしてください。
- 見える化安心型:数字が好きなぶん、「4%」のような統計も真に受けやすい。出典を一度確かめるだけで、揺れは小さくなる。
- 小さな達成型:大きな数字と比べると、自分の積み上げが小さく見えやすい。比べる相手を「先週の自分」に戻すと落ち着く。
- しっかり計画型:「続いている人はもっとやっている」と、計画を厚くしがち。計画は薄いほうが崩れにくい。
- マイペース探究型:ほかの人の割合は、そもそも気にならないことが多い。気になり始めたときは、疲れているサインかもしれない。
- 応援で伸びる型:まわりに続いている人がいないと、「やっぱりみんなやめるんだ」に引っ張られやすい。続けている人の近くに身を置くと保ちやすい。
割合より役に立つ問いは「自分はどうすれば続くか」
ここまでの数字を並べ直します。半年で4割以上が退会する。86%が続かなかった経験を持つ。一方で、自覚ベースで測ると1年後も44%が通っている。読み取れるのは、「続かないのは多数派の経験で、続いている側との差は続け方にある」ということです。
割合は、あなたの未来を決めません。決めるのは、あなたの生活に合った続け方が見つかるかどうかです。運動タイプ診断(無料・約60秒)で、あなたがつまずきやすいポイントと、無理なく続けやすいやり方の特徴を確かめられます。
一次データ・参考: 運動タイプ診断(8タイプの分類)、菊賀ほか「フィットネスクラブ新規入会者の退会に関連する心理的要因:前向きコホート研究」日本公衆衛生雑誌 68(4), 2021、株式会社HYV「ジムが続かない理由を女性193名へ調査」PR TIMES, 2024、コーチム編集部「ジムの継続率は1年で44.0%、2年で26.7%」調査リリース(2026年5月・有効回答196名)、厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査」運動習慣のある者の割合(紹介: 日本生活習慣病予防協会)
よくある質問
ジムに1年通い続けられる人の割合はどれくらいですか?
定義によって変わります。ジム運営者向けの解説では、行動基準で1〜2割と紹介されることが多いです。一方、「本人が通っていると認識しているか」で測った2026年のインターネット調査(有効回答196人)では、1年後44.0%・2年後26.7%でした。よく見る「4%」は、トレーミー編集部が確認した範囲では一次資料をたどれませんでした。
「筋トレが1年続く人は4%」というのは本当ですか?
確認した範囲では、この数字の元になった調査名や一次資料を示している記事は見つかりませんでした。「アメリカの調査」と紹介されることが多いものの、実施年や対象者は不明のまま流通しています。正しいとも誤りとも言えない数字です。少なくとも、自分を責める根拠に使う必要はありません。
ジムが続く人には、どんな特徴がありますか?
調査で挙がる「続かなかった理由」の上位は、「通うのが面倒」「忙しい」といった環境側の理由です。裏返すと、続いている人は、生活の動線に合う場所を選び、頻度を欲張らず、行くかどうか迷う回数を減らしています。性格の違いではなく、仕組みの違いです。どの仕組みが合うかは、運動タイプ診断で確かめられます。
日本で運動を続けている人は、どれくらいいますか?
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(令和5年)では、1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上続けている人(運動習慣のある者)は、男性36.2%・女性28.6%でした。女性の20歳代は14.5%で、年代別ではもっとも低い数字です。運動が続いている状態は、社会全体では少数派です。
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